実家じまいの相談窓口はどこ?誰に・何から相談すればいいか
まず確認したいこと
相談内容によって窓口が変わります。売却は前提にしなくて大丈夫です。
「実家じまい 相談窓口」と検索しても、どこに連絡すればいいかわからず迷っていませんか。実家じまいの相談窓口は自治体・不動産・士業・状況整理の窓口という4種類に分かれ、知りたい内容によって最初に連絡すべき窓口が変わります。売る・貸す・管理・保留は、今この場で決めなくて大丈夫です。
著者・編集
親の家これから相談室 編集部
確認
株式会社ホームセレクション(親の家・空き家相談窓口)
更新日
2026年7月31日
読了目安
約14分

まず確認すること
今の名義が誰になっているか
家族の中で誰が関わるか
片付け・管理・相続のどれが先か
「実家じまい 相談窓口」で検索して、出てくるページを片っ端から開いては閉じている。
そんな深夜が続いていないでしょうか。
自治体のホームページを開けば専門用語だらけの計画書が出てきて、民間の会社を開けば「無料相談」のボタンばかりが目に入る。
結局どこに連絡すればいいのかわからないまま、ブラウザのタブだけが増えていく。
この記事では、どの窓口が一番良いかを決めるのではなく、相談したい内容によって窓口の役割が違うことを整理してお伝えします。
売る・貸す・管理・保留のどれにするかを、今この記事を読んでいる時点で決める必要はありません。
この記事の結論
実家じまいの相談窓口は、大きく分けると「自治体」「不動産(宅建協会・地域不動産会社)」「士業(司法書士・税理士など)」「当相談室のような状況整理の窓口」の4種類があります。
そして、この4つは競合しているわけではなく、役割が違います。
制度や補助金を知りたいなら自治体、名義や登記なら司法書士、税金なら税理士、そして「売る・貸す・管理・保留のどれが自分の状況に合うかまだわからない」という段階なら、状況整理の窓口という順番で考えると迷いにくくなります。
売却が前提でなくても、片付け前・相続前・家族に話す前の段階から相談してよい、というのが、まず知っておいてほしいことです。
なぜ「どこに相談すればいいか」で止まりやすいのか
実家じまいの相談先が分かりにくいのには理由があります。
不動産会社に連絡すると、査定や売却の話に一気に進んでしまいそうで身構えてしまう。
かといって、自治体の窓口は制度の説明が中心で、「うちの実家の場合はどうすればいいか」という個別の相談には応えきれないことがある。
司法書士や税理士は専門分野がはっきりしている分、逆に「相続登記のことだけ聞いていいのか、その前段階のことも聞いていいのか」がわかりにくい。
民間の実家じまい専門会社の中には、複数の専門家をまとめて紹介するワンストップ型のサービスもありますが、紹介の起点が何も決まっていない段階になっているところも見られます。
つまり、窓口の数自体は少なくないのに、「今の自分の状態にはどれが合うのか」を判断する基準がどこにも書かれていないために止まってしまうのです。
実家じまいの相談窓口、大きく分けると4種類ある
まず、相談窓口の全体像を4つに整理します。
窓口の種類 | 相談できること | 相談できないこと・限界 | 費用の目安 |
|---|---|---|---|
自治体(空き家対策窓口・空き家バンク) | 空家等対策計画に基づく相談窓口、解体・改修の補助金制度、空き家バンクへの登録 | 個別の売却可否判断、税額の計算、名義変更の手続き | 無料 |
不動産(宅建協会・地域不動産会社) | 売却・賃貸に向けた現況確認、価格の相場感、地域の需要 | 相続登記そのものの手続き、税務の最終判断 | 相談は無料が多い(成約時に仲介手数料) |
士業(司法書士・税理士・弁護士など) | 相続登記、名義変更、相続税・譲渡所得税の試算、遺産分割でのもめごと対応 | 売却先の紹介、片付け・解体の手配 | 初回無料相談があるケースが多い(継続依頼は有料) |
親の家これから相談室のような状況整理の窓口 | 売る・貸す・管理・保留の比較、家族に話す前の材料整理、必要な専門家への橋渡し | 登記・税務そのものの手続き代行 | 相談自体は無料 |
この4つは順番に上から下へ進むものではありません。
今どの論点で止まっているかによって、最初に触れる窓口が変わります。

実家じまい専門の民間窓口を使う場合に確認したいこと
検索すると、複数の専門家をまとめて紹介する「実家じまい専門」をうたう民間のワンストップ相談窓口も見つかります。
司法書士、税理士、解体業者、遺品整理業者などをまとめて紹介してもらえる点は便利です。
一方で、こうしたサービスの中には不動産の買取・売却を主な収益源にしている会社が運営しているものもあります。
悪いことではありませんが、最初の電話やフォーム相談の時点で「今日はまだ売る・売らないを決めておらず、状況を整理したいだけ」と伝えておくと、話の進み方が変わります。
運営会社がどのような事業を主軸にしているかは、サービスサイトの会社概要や運営会社情報から確認できます。
複数の窓口を比較する際は、紹介してもらえる専門家の分野と、運営会社の主な事業の2点を見ておくと選びやすくなります。
まず確認すること3つ
窓口を選ぶ前に、次の3つを自分の中で整理しておくと、どこに連絡すればいいかが見えてきます。
- 今わからないのは「制度・手続き」なのか「気持ちの整理」なのか
- 相談したい内容は「今すぐ動くこと」なのか「まず情報を知ること」なのか
- 登記簿や固定資産税の通知書など、家に関する書類が手元にあるかどうか
この3つがはっきりするだけで、自治体・不動産・士業・状況整理の窓口のどれに最初に連絡すればいいかが自然に絞られてきます。
何から相談すればいいかの判断フロー
もう少し具体的に、状況別の入り口を整理します。
「制度や補助金のことを知りたいだけ」という段階であれば、自治体の空き家対策窓口が最初の入り口になります。
「名義や相続登記のことが気になっている」という段階であれば、司法書士への相談が近道です。
「税金がどうなるか把握しておきたい」という段階であれば、税理士への相談が向いています。
「売る・貸す・管理・保留のどれが自分の状況に合うか、そもそもまだわからない」という段階であれば、状況整理の窓口からで大丈夫です。
「片付けも名義も何も手をつけていないが、とにかく現状を聞いてほしい」という段階も、状況整理の窓口が向いています。
迷ったら、いきなり不動産会社や解体業者に連絡するのではなく、まず状況整理の窓口か自治体の窓口から声をかけてみるという順番をおすすめします。

「何も決まっていない段階にされそう」という警戒とどう向き合うか
実家じまいについて検索すると、「無料査定」「高価買取」という言葉が並ぶ広告が目に入ります。
そのせいで、どこに相談しても売却の話に持っていかれるのではないかと身構えてしまうのは自然なことです。
ここで知っておいてほしいのは、相談窓口ごとに得意分野が違うため、すべての窓口が売却を勧めてくるわけではないという点です。
自治体の窓口は制度案内が中心なので売却を勧めることはありません。
司法書士や税理士も、登記や税務の専門家であって、売却を勧める立場ではありません。
不動産会社に相談する場合でも、「今日は現況を聞きたいだけで、売る・売らないは決めていない」と最初に伝えることで、査定や売却の話を急がれずに済みます。
状況整理の窓口を経由すれば、必要な専門家だけに絞って橋渡ししてもらえるため、望まない売却提案を受けるリスクをさらに下げられます。
今すぐ決めなくていいこと
相談窓口を探している段階で、次のことまで決めておく必要はありません。
- 売るか、貸すか、管理を続けるか
- いつまでに答えを出すか
- 片付けをどこまで終わらせるか
- 家族全員の意見を先にそろえること
- 相続登記や税務の判断を自分だけで決めること
相談は「答えを持っていく場」ではなく、「今の状態を伝えて、次に何を確認すればいいか教えてもらう場」だと考えると、連絡のハードルが下がります。
売る・貸す・管理・保留、どの窓口に相談しても比較できること
実家の今後の選択肢は、売るか売らないかの二択ではありません。
選択肢 | 向いているケース | 相談に向く窓口 |
|---|---|---|
売る | 管理の負担を減らしたい、相続税の納税資金が必要 | 不動産会社、状況整理の窓口 |
貸す | 手放したくないが活用したい、立地に賃貸需要がある | 不動産会社、自治体の空き家バンク |
管理を続ける | 家族の思い入れが強い、まだ結論を急がない | 自治体の窓口、状況整理の窓口 |
保留する | 今は判断材料が足りない、家族の合意がまだ | 状況整理の窓口 |
どの窓口に最初に相談しても、この4つの選択肢を並べて考えることは可能です。
大切なのは、相談した窓口の得意分野に話を引っ張られすぎず、自分たちのペースで比較することです。
家族に共有するなら、この3点だけ
相談窓口を探していることを家族に伝えるときは、次の3点だけ共有すれば十分です。
- まだ売るかどうかを決めたわけではなく、情報を整理しているだけであること
- 相談窓口には自治体・不動産・士業・状況整理の窓口という種類があり、今はどこにも決めていないこと
- 最初の連絡は代表者1人で構わないこと
家族の中で「誰が窓口に連絡するか」が決まっていないだけで、相談自体が止まってしまうことがあります。
最初の連絡役を1人決めておき、聞いた内容を後から家族に共有できる形にしておくと進めやすくなります。
公的に確認できる相談窓口の一覧
ここでは、実際に公開されている公的な窓口情報を紹介します。
国土交通省と総務省の調査によると、令和4年3月31日時点で、全国1,741市区町村のうち1,397市区町村(80%)が空家等対策計画を策定し、947市区町村(54%)で法定の協議会が設置されています(出典:国土交通省「空き家対策に関する計画 8割の市区町村で策定!」、2026年7月30日確認)。
同じ調査によると、法律が施行された平成27年から令和3年度末までに、周辺に悪影響を及ぼす「特定空家等」に対して33,943件の措置(助言・指導30,785件、勧告2,382件、命令294件、行政代執行140件、略式代執行342件)が行われています。
この結果、142,528件の管理不全の空き家について除却や修繕等が進んでいます。
つまり、多くの市区町村にはすでに空き家に関する相談窓口があるということです。
ご自身の市区町村に窓口があるかどうかは、「(市区町村名) 空家等対策計画」または「(市区町村名) 空き家 相談窓口」で検索すると見つけやすくなります。
国土交通省は、各自治体の空き家情報を横断して検索できる「全国版空き家・空き地バンク」の構築も支援しており、株式会社LIFULLとアットホーム株式会社の2事業者が運営し、平成30年4月から本格運用が始まっています(出典:国土交通省「空き家・空き地バンク総合情報ページ」、2026年7月30日確認)。
令和元年に行われた国土交通省のアンケートでは、全国1,261の自治体(約7割)で個別の空き家バンクが設置されていました。
この数字は令和元年時点のものなので、現在はさらに増えている可能性があります。
不動産の相談については、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)が、47都道府県すべての宅建協会にある空き家相談窓口の一覧を公開しています(出典:全国宅地建物取引業協会連合会「空き家相談窓口の一覧」、2026年7月30日確認)。
千葉県の場合は千葉県宅地建物取引業協会の不動産無料相談所(電話043-241-6697、毎週火・金曜日10時から15時)が窓口になっています。
全宅連ではこのほかに、不動産の税金に関する電話無料相談も行っており、毎月第3月曜日13時30分から15時(7月・8月を除く)に、相談1件あたりおおむね15分以内という目安で対応しています(出典:全国宅地建物取引業協会連合会「相談窓口のご案内」、2026年7月30日確認)。
相続登記や名義変更については、日本司法書士会連合会が「相続登記相談センター」を全国の司法書士会単位で運営しており、フリーダイヤル(0120-13-7832)にかけると近くの相談窓口につながります(出典:日本司法書士会連合会「相続登記相談センター」、2026年7月30日確認)。
相続登記については、令和6年4月1日から申請が義務化されており、正当な理由なく相続を知った日から3年以内に登記をしないと、10万円以下の過料の対象になり得ます(出典:法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」(令和7年3月27日現在)、2026年7月30日確認)。
この期限や過料の考え方については個別の事情で変わるため、詳しくは司法書士に確認することをおすすめします。
税金については、空き家を売却した場合に一定の要件で譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります(出典:国税庁No.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」、2026年7月30日確認)。
この特例は建物の建築時期や相続人の人数など細かい要件があるため、適用できるかどうかは税理士に確認する必要があります。
いずれの制度も、要件や金額は個別の状況によって変わります。
断定的な判断はできないため、必ず専門家に個別確認することが必要です。
松戸・東葛エリアで実家じまいを相談する場合の入り口
松戸・柏・流山・市川・船橋・鎌ケ谷・我孫子・野田という東葛エリアには、市区町村ごとの空き家相談窓口と、千葉県宅地建物取引業協会の不動産無料相談所、そして親の家これから相談室のような地域密着の状況整理の窓口が、すでに存在しています。
一都三県に住みながら実家だけがこのエリアにある、という子世代の方も少なくありません。
その場合、自治体の窓口は実家がある市区町村、状況整理の窓口は自分の生活圏からでも電話やオンラインで相談できる、という使い分けが可能です。
千葉県全体の空き家数は39万4,100戸、空き家率は12.3%です。
地域 | 空き家数 | 空き家率 |
|---|---|---|
千葉県 | 39万4,100戸 | 12.3% |
松戸市 | 3万7,370戸 | 14.0% |
柏市 | 2万1,310戸 | 9.9% |
流山市 | 9,260戸 | 9.6% |
出典:千葉県「令和5年住宅・土地統計調査 確報集計結果」、2026年7月30日確認。
市区町村ごとの数字にも差があるため、実家がある市の窓口や補助金は個別に確認することをおすすめします。
東葛エリアの各市の補助金・窓口をまとめて確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
東葛エリアの空き家、市ごとの補助金・解体助成・相談窓口まとめ
相続後に「誰に相談すればいいか」で迷っている場合は、こちらの記事で詳しく整理しています。
このような状態でも相談できます
- 片付け前
- 相続前
- 家族にまだ話していない
- 売るか貸すか、まだ決めていない
- どの窓口に連絡すればいいかわからない
- 不動産会社に相談すると売却を迫られそうで怖い
- 遠方に住んでいて実家に頻繁に行けない
不動産会社に相談すると売却を迫られそうで怖いという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
初めて窓口に連絡するとき、何を聞かれるか
初めて電話やフォームで連絡するとき、何を聞かれるのか不安に感じる方もいます。
自治体の窓口であれば、実家の所在地と、空き家なのか誰かが住んでいるのかを聞かれることが一般的です。
司法書士会の相続登記相談センターであれば、亡くなった方との関係や、相続人が何人いるかを聞かれることがあります。
不動産会社であれば、家の種類や築年数、今の管理状況を聞かれることが多くなります。
状況整理の窓口であれば、売る・貸す・管理・保留のどれが気になっているか、家族で話せているかどうかを聞かれます。
いずれの窓口も、わからないことは「わからない」と答えて構いません。
わからないという回答自体が、次に何を確認すればいいかを教えてもらうきっかけになります。
相談前チェックリスト
相談する窓口を決める前に、次の項目を確認しておくと話がスムーズに進みます。
- 実家の所在地(市区町村まで)
- 戸建て、マンション、土地など、家の種類
- 名義が誰になっているか、わかる範囲でよい
- 親が今も住んでいるか、施設に入っているか、すでに空き家か
- 片付けがどこまで進んでいるか
- 家族の中で話し合いが進んでいるかどうか
- 今わからないのが制度なのか、手続きなのか、気持ちの整理なのか

すべて埋まっていなくても相談は可能です。
わからない項目があること自体が、相談で確認すべきことの1つになります。
まとめ
実家じまいの相談窓口は、自治体、不動産(宅建協会・地域不動産会社)、士業(司法書士・税理士など)、そして親の家これから相談室のような状況整理の窓口の4種類に分けて考えると選びやすくなります。
どこか1つが正解というわけではなく、今わからないことが制度なのか、名義なのか、税金なのか、それとも「売る・貸す・管理・保留のどれが自分たちに合うのか」なのかによって、最初に連絡する窓口が変わります。
今すぐ売るか決める必要はありません。
窓口を選ぶ前に、今の状況を整理する。
まずは30秒で、親の家の状況を整理してみませんか。
家族に共有するなら、この3点だけ
この記事の要点は、次の3つです。
- いきなり売るかどうかを決める必要はない
- 片付け・相続・管理の順番を先に整理する
- 家族で話す前に、現状と選択肢をそろえると進めやすい
相談前に確認しておくとよいこと
よくある質問
Q.実家じまいの相談は、結局どこに連絡するのが一番早いですか?
Q.まだ売るかどうか決めていなくても、不動産会社や相談窓口に連絡していいですか?
Q.自治体の空き家相談窓口では何を教えてもらえますか?
Q.相続登記や名義のことは誰に相談すればいいですか?
Q.家族の中で誰が窓口に連絡すればいいか決まっていない場合はどうすればいいですか?
このような状態でも相談できます
運営について
親の家これから相談室は、株式会社ホームセレクションが運営しています。 親の家、実家、空き家について、今の状況からお気軽にご相談いただけます。 ご相談内容に応じて、必要な専門家や連携先と一緒に整理します。
宅地建物取引業免許:東京都知事免許(5)第79988号
運営会社情報を見る読んでもまだ迷う場合は、今の状況だけ整理できます。
売るかどうかを今決める必要はありません。片付け、相続、家族相談、管理負担のことから、まず今の状況を整理できます。
30秒で状況整理何も決まっていない段階でも、相談だけでも大丈夫です。
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