松戸・東葛で実家を相続したら、最初にやること
まず確認したいこと
急いで売らなくて大丈夫。まず3つを把握しましょう。
松戸・東葛で実家を相続して、何から手をつければいいか迷っている方へ。急いで売る必要はありません。名義と固定資産税の届出、相続登記の3年以内という期限、使えるかもしれない制度の存在——この3つを先に把握すれば、売る前の整理から落ち着いて始められます。松戸市と国の一次情報をもとに整理しました。
著者・編集
親の家これから相談室 編集部
確認
株式会社ホームセレクション(親の家・空き家相談窓口)
更新日
2026年6月29日
読了目安
約13分

まず確認すること
今の名義が誰になっているか
家族の中で誰が関わるか
片付け・管理・相続のどれが先か
葬儀や四十九日が一段落して、ふと我に返る。
手元には、松戸の実家の鍵と、親あての固定資産税の納税通知書が残っている。
「家のことは、もう少し落ち着いてから」。
そう思っているうちに、半年、一年と過ぎていく方は少なくありません。
実家を相続したあと、いちばん多い詰まり方は「やることが多すぎて、どこから手をつければいいかわからない」という状態です。
名義変更、税金、片付け、売るか残すか——論点が一度に押し寄せて、判断そのものが止まってしまう。
この記事では、松戸・東葛で実家を相続した方に向けて、「急いで売る」でも「すべての手続きを完璧に終える」でもなく、最初に把握しておきたい3つのことを、松戸市の公式窓口と国の制度に沿って整理します。
相続の手続きを全部終わらせてからでなくて大丈夫です。
まだ売ると決めていなくても、読み進められる内容にしています。
結論:相続した松戸の実家は、急いで売らなくていい。先に「3つ」を把握する
先に結論からお伝えします。
実家を相続した直後にやることは、買い手を探すことでも、解体業者に連絡することでもありません。
「名義と固定資産税」「相続登記の期限」「使えるかもしれない制度の存在」の3つを把握して、家族が同じ情報を見られる状態にすること。これが最初の一歩です。
売る・貸す・管理・そのまま保留する、という選択肢を比べるのは、その3つを把握したあとで構いません。
松戸市の窓口や国の制度には、期限が決まっているものと、急がなくてよいものが混ざっています。
まずはその仕分けをするだけでも、止まっていた状況は動き始めます。
なぜ「相続したのに、何も進まない」のか
相続後に動けなくなるのは、やる気や能力の問題ではありません。
多くの場合、原因は「手続きの種類が多く、しかも管轄がバラバラ」という構造そのものにあります。
名義変更は法務局、固定資産税は市役所、相続税は税務署、片付けは業者、売却は不動産会社。
窓口が分かれているため、全体像が見えないまま「とりあえず後回し」になりやすいのです。
さらに、実家には「親が暮らした家を、自分の判断で売ってしまっていいのか」という感情の重さもあります。
兄弟姉妹がいれば、誰がどう負担するかを切り出しづらいという事情も重なります。
だからこそ、最初にやるべきは「全部を一気に片づける」ことではなく、「何から手をつけ、何は急がなくていいのかを仕分ける」ことなのです。
まず確認したい3つのこと
相続後にまず把握したいのは、次の3点です。
どれも、実家に行かなくても、手元の書類や役所への問い合わせで確認を始められます。

①名義は誰のままか、固定資産税の「現所有者」は届け出たか
最初に確認したいのは、その家の名義(登記上の所有者)が、いま誰になっているかです。
親の名義のままであれば、相続によってあなたや兄弟姉妹に引き継がれています。
ここで松戸ならではの手続きが一つあります。
松戸市では、相続登記が終わるまでの間、固定資産の現所有者(法定相続人など)の中から、納税通知書を受け取る代表者を決めて届け出ることになっています。
令和2年度から、地方税法第384条の3および松戸市市税条例に基づき「現所有者の申告」が義務化されており、固定資産税課への「現所有者申告書」の提出が求められます(参照元: 松戸市「土地・家屋の所有者がお亡くなりになったとき」、2026年6月28日確認)。
窓口は松戸市財務部 固定資産税課(電話 047-366-7323)です。
もし親が松戸市内に登記していない家屋(未登記家屋)を持っていた場合は、別途「未登記家屋所有者変更届(相続用)」の提出が必要になります。
②相続登記の期限を知る(3年以内・申告だけでもよい)
次に押さえたいのが、相続登記の期限です。
2024年(令和6年)4月1日から、相続登記の申請が義務化されました。
相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請することが必要で、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になり得ます(参照元: 法務省「相続登記の申請義務化について」、2026年6月28日確認)。
2024年3月31日以前に発生していた相続も対象で、その場合は2027年3月31日までが期限とされています。
ただ、遺産分割の話し合いがすぐにまとまらないこともあります。
そのときは、自分が相続人であることを法務局に申し出る「相続人申告登記」という簡易な手続きで、ひとまず義務を果たすことができます。
松戸の不動産であれば、登記の管轄は千葉地方法務局松戸支局です。
登記の状況を確認したいときは、登記事項証明書を取得すると今の名義がわかります。
③売る前に使えるかもしれない制度の「存在」を知っておく
3つ目は、いますぐ使う必要はなくても、存在だけ知っておきたい制度です。
相続した家を将来売る場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります(参照元: 国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」、2026年6月28日確認)。
この特例は昭和56年5月31日以前に建てられた家屋などが対象で、適用できるのは2027年(令和9年)12月31日までの譲渡とされています。
松戸市側にも、老朽化した空き家を解体する場合の補助制度があります。
これらは「使わなければならないもの」ではなく、「売る・残すを考えるときの判断材料」です。
制度には期限があるため、急いで使うのではなく、存在を知ったうえで自分の状況に合うか確認していきましょう。
相続登記の義務化で、何がどう変わったのか
「相続登記が義務になった」と聞くと、急かされているように感じるかもしれません。
けれど、義務化の趣旨は「急いで売らせる」ことではなく、所有者がわからない土地を増やさないことにあります。
登記をしないまま時間が経つと、相続人にさらに相続が発生し、関係者が何人にも増えて手続きが複雑になります。
松戸市も、この点を理由に「相続登記はお早めに」と案内しています(参照元: 松戸市「土地・家屋の所有者がお亡くなりになったとき」、2026年6月28日確認)。
つまり、登記を先に整えておくことは、売る・残すどちらを選ぶにしても、後の自分と家族を楽にする準備になります。
相続後の主な手続きと、その窓口・期限を一覧にすると、全体像がつかみやすくなります。
やること | 主な窓口 | 期限の目安 |
|---|---|---|
固定資産税の現所有者申告・代表者の届出 | 松戸市 固定資産税課 | 相続後すみやかに |
相続登記(名義変更)の申請 | 千葉地方法務局松戸支局 | 取得を知った日から3年以内 |
相続人申告登記(分割協議が未了のとき) | 法務局 | 3年以内(簡易な申し出) |
相続税の申告(かかる場合) | 税務署 | 相続開始を知った日の翌日から10か月以内 |
売却・賃貸・管理の検討 | 不動産会社・相談窓口 | 急がなくてよい |
※相続税の申告期限など税務の取り扱いは個別の事情で変わります。具体的な判断は税理士や税務署に確認してください。
迷いやすい用語の整理
相続後の手続きでは、似た言葉が出てきて混乱しがちです。
最初に2つだけ、意味を押さえておきましょう。
- 相続人申告登記:自分が相続人であることを法務局に申し出る簡易な手続き。遺産分割がまとまらなくても、これで相続登記の義務(3年以内)をひとまず果たせます。
- 現所有者の申告:相続登記が終わるまでの間、固定資産税の納税通知書を受け取る代表者を市に届け出る手続き。松戸市では令和2年度から義務化されています。
名義変更そのもの(相続登記)と、税金の宛先を決める届出(現所有者の申告)は別の手続きです。
この2つを混同しないだけで、何をどこに出すのかが見えやすくなります。
いま決めなくていいこと
相続後は「全部すぐに決めなければ」と感じがちですが、急がなくてよいことも多くあります。
まず、売るか残すかの最終判断は、いま出さなくて構いません。
解体するかどうかも、急いで決める必要はありません。
家の中の片付けを全部終わらせることも、相談や検討の前提条件ではありません。
反対に、期限があるのは相続登記(3年以内)と、かかる場合の相続税申告(10か月以内)です。
「期限があるもの」と「急がなくていいもの」を分けるだけで、気持ちの余裕が生まれます。
売却の決断は、選択肢を並べて比べたあとでも遅くありません。
松戸・東葛は、市ごとに「窓口」が違う
実家が松戸ではなく、柏・流山・市川・船橋・我孫子・野田・鎌ケ谷にある方もいるはずです。
東葛エリアは市が隣り合っていますが、固定資産税の窓口も、空き家の相談先も、市ごとに分かれています。
固定資産税の現所有者申告は、その家がある市の固定資産税課が窓口です。
相続登記の管轄は、不動産の所在地を管轄する法務局(松戸の物件なら千葉地方法務局松戸支局)になります。
空き家の相談窓口や補助制度も市ごとに異なるため、まずは「実家がどの市にあるか」で確認先が決まります。
松戸市の場合、空き家全般の情報は市の空き家のページに集約されています(参照元: 松戸市「空き家に関すること」、2026年6月28日確認)。
あわせて、松戸市と千葉県、全国の空き家の状況を数字で見ておくと、自分の家の位置づけがつかめます。
地域 | 空き家数 | 空き家率 |
|---|---|---|
全国 | 900万2千戸 | 13.8% |
千葉県 | 39万4,100戸 | 12.3% |
松戸市 | 3万7,370戸 | 14.0% |
出典: 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」および千葉県「令和5年住宅・土地統計調査 千葉県確報集計結果の概要」、2026年6月28日確認。
松戸市の空き家率14.0%は、全国(13.8%)や千葉県(12.3%)と同じか、やや高い水準です。
古くからの住宅地が多く、親世代が建てた家が空き家になりやすい地域だといえます。
売る・貸す・管理・保留を並べて考える
名義と期限を把握したら、ようやく「この家をどうするか」を考える段階に入ります。
ここで大切なのは、いきなり「売る/売らない」の二択にしないことです。
実際には、売る・貸す・管理しながら保留する・解体する、と複数の道があります。

選択肢 | 向いているケース | 先に確認したいこと |
|---|---|---|
売る | 使う予定がなく、管理の負担を手放したい | 名義・境界・特例の適用可否 |
貸す | 立地に需要があり、手放したくない | 修繕費・管理の担い手 |
管理して保留 | 家族の気持ちの整理に時間が必要 | 見回り・通風・固定資産税の負担 |
解体して土地活用 | 建物が老朽化し、再利用が難しい | 解体費・補助制度・税の変化 |
どれが正解ということはなく、家族の状況や家の状態によって変わります。
まずは選択肢を並べて、それぞれの「先に確認したいこと」を一つずつ調べていくのが現実的です。
お金の話:相続後にかかること、使えるかもしれない制度
相続後のお金は、「出ていくもの」と「軽くできるかもしれないもの」に分けて考えると整理しやすくなります。
出ていくものには、毎年の固定資産税、管理や修繕の費用、相続登記にかかる費用などがあります。
登記の状況を調べる登記事項証明書は、法務局の窓口で1通600円、オンライン請求なら郵送520円・窓口受取490円で取得できます(参照元: 法務省「登記手数料について」、2026年6月28日確認)。
一方、軽くできるかもしれないものとして、先ほどの空き家の3,000万円特別控除があります。
この特例は、相続人の数が3人以上の場合は控除額が2,000万円までとなる点に注意が必要です(参照元: 国税庁「No.3306」、2026年6月28日確認)。
制度の背景は国土交通省も解説しています(参照元: 国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置」、2026年6月28日確認)。
松戸市の解体・ブロック塀の補助も「存在」を知っておく
建物が古く、解体を視野に入れる場合は、松戸市の補助制度の存在も知っておくと役立ちます。
松戸市の老朽空家等除却費用補助金は、昭和56年5月31日以前に建築され、おおむね1年以上使われていない建築物などを対象に、除却費用の3分の1(上限60万円)を補助する制度です(参照元: 松戸市「老朽空家等除却費用補助金について」、2026年6月28日確認)。
地震時に倒れる危険があるブロック塀については、危険コンクリートブロック塀等対策の補助もあります(参照元: 松戸市「危険コンクリートブロック塀等対策(除却)事業補助金のご案内」、2026年6月28日確認)。
これらの補助は申請期間や予算、要件が年度ごとに変わります。
使うかどうかは別として、「松戸にはこういう制度がある」と知っておくだけで、選択肢の幅が広がります。

家族に共有したい3点
相続後に兄弟姉妹と話すとき、最初から「売る・売らない」を議論すると、たいてい揉めます。
先に共有したいのは、意見ではなく「同じ事実」です。
次の3点をそろえてから話すと、感情のぶつかり合いになりにくくなります。
- 家の名義と、固定資産税の現所有者・代表者をどうしているか(松戸市への届出の状況)
- 相続登記の期限(取得を知った日から3年以内)と、いまどこまで進んでいるか
- 売る・貸す・管理・解体という選択肢があり、それぞれに確認事項があること
この3点は「結論」ではなく「材料」です。
同じ材料を見たうえで意見を出し合えば、誰かを責める話になりにくくなります。
片付け前でも、家族未相談でも、相談していい
「家の中がまだ片付いていないから」と、相談をためらう方はとても多いです。
けれど、片付けを終わらせることは相談の前提ではありません。
むしろ、片付けと売却のどちらを先にするか、残す書類はどれかを整理するためにも、早めに相談する意味があります。
家族にまだ切り出していない段階でも、相談はできます。
「家族に話す前に、自分の中で材料をそろえておきたい」という使い方こそ、最初の一歩に向いています。
売ると決めていなくても、相続したばかりで何も決まっていなくても、今の状況を整理するところから始められます。
相談前のチェックリスト
相談や検討の前に、手元で確認しておくとスムーズです。
すべてそろっていなくても大丈夫で、わかる範囲で構いません。
- 家の名義(登記上の所有者)が誰になっているか
- 固定資産税の納税通知書が、いま誰あてに届いているか
- 松戸市など、家のある市に現所有者の届出をしたか
- 相続が発生した時期(3年の期限を計算するため)
- 兄弟姉妹など、相続に関わる人が何人いるか
- 家の中に、通帳・権利証・契約書などの重要書類が残っていないか
- 売る・貸す・管理・解体のうち、家族で話に出た選択肢はあるか
これらは「わからないことを見つける」ためのリストでもあります。
埋まらない項目があること自体が、相談で確認すべきポイントになります。
まとめ:相続後の松戸の実家は、3つを把握してから考える
実家を相続したあと、最初にやることは「急いで売る」ことでも「全部の手続きを完璧に終える」ことでもありません。
名義と固定資産税の現所有者、相続登記の期限(3年以内)、使えるかもしれない制度の存在——この3つを把握することが出発点です。
松戸なら固定資産税課と千葉地方法務局松戸支局、東葛の他市ならその市の窓口が確認先になります。
そのうえで、売る・貸す・管理・保留を並べて、家族と同じ材料を見ながら考えれば十分間に合います。
相続の手続きをすべて終わらせる前でも、売る前の整理から始められます。
何から確認すればいいか迷ったら、今の状況を整理するところから始めてみてください。
家族に共有するなら、この3点だけ
この記事の要点は、次の3つです。
- いきなり売るかどうかを決める必要はない
- 片付け・相続・管理の順番を先に整理する
- 家族で話す前に、現状と選択肢をそろえると進めやすい
相談前に確認しておくとよいこと
よくある質問
Q.実家を相続したら、まず何からやればいいですか?
Q.相続登記はいつまでにすればいいですか?
Q.相続した家を売るとき、税金の特例はありますか?
Q.家の片付けが終わっていなくても相談できますか?
Q.実家が松戸ではなく東葛の他の市にあっても相談できますか?
このような状態でも相談できます
運営について
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地域ごとの相場感、片付け前の状態、家族で話す前の確認点まで、売る前の状況整理から相談できます。
松戸・東葛の窓口に相談する売却前提なし。相談だけでも大丈夫です。
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