東葛エリアの実家じまい、地域の片付け・遺品整理・解体の進め方
まず確認したいこと
片付け・解体を終える前でも、実家じまいの相談はできます。
東葛エリア(松戸・柏・流山・市川・船橋・我孫子・野田・鎌ケ谷)で実家じまいを考えたとき、片付け・遺品整理・解体のどれから始めればよいか迷う場合、順番を間違えると余計な時間や費用がかかることがあります。松戸市など地域の制度を踏まえ、安全に進めるための確認手順を整理しました。
著者・編集
親の家これから相談室 編集部
確認
株式会社ホームセレクション(親の家・空き家相談窓口)
更新日
2026年7月6日
読了目安
約13分

まず確認すること
今の名義が誰になっているか
家族の中で誰が関わるか
片付け・管理・相続のどれが先か
実家の片付けを始めようと、松戸市の粗大ごみ受付センターに電話をかけたことがある方はいるでしょうか。
「品物1点につき1,000円の処理券が必要です」「収集日は今から2週間後です」と言われ、思っていたより手間がかかることに気づいた方もいるはずです。
あるいは、遺品整理業者に見積もりを頼んだとき、「一般廃棄物の処理業許可はお持ちですか」と聞くと、急に歯切れが悪くなった経験がある方もいるかもしれません。
東葛エリア(松戸・柏・流山・市川・船橋・我孫子・野田・鎌ケ谷)に実家がある場合、片付け・遺品整理・解体のどれから手をつければよいのか、順番自体で止まってしまう方が少なくありません。
この記事では、実家じまいの費用の安さを競うのではなく、東葛エリアで片付け・遺品整理・解体を安全な順番で進めるための確認ポイントを整理します。
結論を先に言うと、片付け・遺品整理・解体を全部終わらせてから相談する必要はありません。
今の状態のまま、進め方だけを先に整理することもできます。
この記事の結論
実家じまいは「片付け→遺品整理→解体」という一直線の作業ではなく、途中で立ち止まって判断してよい工程です。
とくに東葛エリアでは、市によって粗大ごみの受付方法や処理費用、空き家の補助金制度が異なります。
そのため、全国向けの実家じまい情報だけを参考にすると、地域特有の手続きで想定外の時間がかかることがあります。
結論としては、片付けや解体をすべて終える前に、一度立ち止まって「今の状態のまま相談できるか」を確認するほうが、遠回りを防げます。
売るか、貸すか、管理を続けるか、保留するかは、片付けが終わった後に決めても遅くありません。

なぜ「片付け・遺品整理・解体」の順番で止まりやすいのか
実家じまいが止まる理由は、荷物の多さだけではありません。
片付け、遺品整理、解体という3つの作業が、それぞれ別の業種・別の許可・別の窓口にまたがっているために、全体像が見えにくいことが大きな理由です。
片付けは自分たちで進められる範囲もありますが、遺品整理は廃棄物処理の許可を持つ業者でなければ扱えない範囲があります。
解体は建設業の領域になり、さらに大きな金額が動きます。
この3つを同時に検討しようとすると、情報量が多すぎて、結局「まだ決められない」状態のまま時間が過ぎてしまいます。
また、東葛エリアの住宅地は昭和40年代から50年代にかけて宅地化が進んだ地域が多く、荷物や家財が多い家が目立ちます。
荷物の量が多いほど「片付けてから相談しないと失礼だ」という気持ちが働きやすく、これが最初の一歩を遅らせる要因になっています。
まず確認すること3つ
実家じまいを進める前に、まず次の3つを確認することをおすすめします。
- 重要書類(権利証、通帳、保険証券、固定資産税の納税通知書など)と貴重品の所在
- 実家がある市の粗大ごみ・不用品処分のルールと、片付け業者に依頼する場合の料金の目安
- 遺品整理・解体を依頼する業者が、必要な許可を持っているかどうか
この3つは、売る・貸す・管理・保留のどの選択肢を取るとしても、共通して必要になる情報です。
逆に言えば、この3つさえ整理できていれば、片付けが完了していなくても次の相談段階に進めます。
相続登記や名義が未整理でも、進め方は考えられる
「相続登記が済んでいないと、片付けや実家じまいの相談自体ができない」と思い込んでいる方もいます。
しかし、相続登記が済んでいない段階でも、片付けの進め方や実家じまいの全体像を相談することは可能です。
2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記申請をしないと、正当な理由がない場合に10万円以下の過料の対象になり得ることが定められています(法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」、2026年7月4日確認)。
2024年4月1日より前に発生していた相続についても義務化の対象になり、こちらは2027年3月31日までが申請期限です。
遺産分割協議がまとまらない場合は、「相続人申告登記」という簡易な手続きで、ひとまず義務を果たしたとみなす制度も用意されています。
また、一定の要件を満たす空き家を売却する場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があり、令和9年12月31日までの譲渡が対象です(国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」、2026年7月4日確認)。
この特例の適用可否は個別の状況によって変わるため、断定はできず、税理士など専門家への確認が必要です。
相続前後に確認しておきたい論点は、松戸・東葛で実家を相続したら、最初にやることで詳しく整理しています。
実家じまいの費用相場を分解する
実家じまいの費用は「片付け」「遺品整理」「解体」の3つに分けて考えると把握しやすくなります。
工程 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
片付け(自分で搬出) | 粗大ごみ処理券1点1,000円程度〜(松戸市の例) | 品目数が多いほど点数分の費用がかかる |
遺品整理(業者依頼) | 10万円〜40万円程度 | 令和2年度総務省調査の目安。荷物量・間取りで変動 |
解体(木造30坪程度) | 90万円〜150万円程度 | 解体業者公表の目安。構造・立地で変動、要個別見積もり |
この表はあくまで目安であり、実際の金額は建物の状態や依頼内容によって変わるため、個別の見積もりを取ることが前提になります。

片付けの費用
自分たちで荷物を仕分けて処分する場合、費用は自治体のごみ処理手数料が中心になります。
後述するとおり、松戸市では粗大ごみ1点につき1,000円の処理券が必要です。
荷物の運び出しまで自分たちで行うのが難しい場合、松戸市シルバー人材センターなどの地域の運搬代行サービスを有料で利用できます。
遺品整理の費用
遺品整理業者に依頼する場合の費用相場は、令和2年度の総務省の調査によると10万円から40万円程度とされています。
間取りの広さ、荷物の量、仕分けの範囲(買取査定を含むかどうか)によって金額は変動します。
複数社から見積もりを取り、内訳(人件費・処分費・運搬費)を確認することが、後述するトラブルを避ける基本になります。
解体の費用
木造住宅の解体費用は、坪あたりおおむね3万円から5万円が業界の目安とされ、30坪程度の建物であれば90万円から150万円程度になることが多いとされています。
これは公的統計ではなく解体業者各社が公表している目安のため、実際の金額は建物の構造・立地・アスベストの有無などで変わり、個別の見積もりの確認が必要です。
解体すると固定資産税の住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が上がる場合があるため、解体の前に税務面の確認をしておくことが望ましい場合があります。
遺品整理業者を選ぶ前に確認したい許可の話
遺品整理は、家財や不用品を「廃棄物」として処分する作業を含むため、無許可の業者に依頼すると不法投棄や高額請求などのトラブルにつながることがあります。

一般廃棄物処理業許可
家庭から出る不用品(一般廃棄物)を収集・運搬・処分するには、市区町村ごとの一般廃棄物処理業の許可が必要です。
産業廃棄物収集運搬業の許可だけでは、家庭から出る一般廃棄物を扱うことはできません。
環境省は、廃棄物の処分を無許可の回収業者に依頼しないよう注意を呼びかけています(環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」、2026年7月4日確認)。
古物商許可
遺品の中から価値のある品を買い取ってもらう場合は、業者が公安委員会の「古物商許可」を持っているかどうかも確認材料になります。
古物営業法では、古物を買い受けて転売する可能性がある場合、公安委員会の許可を受けることが定められています(e-Gov法令検索「古物営業法」、2026年7月4日確認)。
独立行政法人国民生活センターは、遺品整理サービスをめぐる契約トラブル(追加料金や処分してほしくないものの処分など)について報道発表を行っており、2017年度に105件、2018年度は6月末時点ですでに31件(前年同期比15件増)の相談が寄せられたと公表しています(独立行政法人国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」、2026年7月4日確認)。
見積もりの内訳を書面で受け取ること、追加料金が発生する条件を事前に確認することが、この種のトラブルを避ける基本になります。
解体するかどうかは、片付けが終わってから判断すればいい
「古い家だから、まず解体してから相談したほうがよいのでは」と考える方は少なくありません。
しかし、解体を先に決めてしまうと、建物を残したまま活用する、または現状のまま売却するという選択肢を早い段階で失うことにもなります。
建物を解体せずに相談したほうが、再建築の可否や道路づけを踏まえた選択肢が残るケースもあります。
この論点は、古い家は解体してから売るべきか、そのまま相談すべきかで詳しく整理しています。
解体費用と売却の可能性は分けて考え、片付けが完了していない段階でも、まず状況だけ相談することができます。
東葛8市でごみの出し方・料金が違うという盲点
東葛エリアで実家じまいを進めるときに見落とされやすいのが、市ごとに粗大ごみの受付方法や料金、空き家の補助制度が異なるという点です。
自分の自宅がある市と、実家がある市が違う場合、自宅の市のルールを実家にそのまま当てはめて混乱するケースもあります。
松戸市の場合、粗大ごみは電話またはインターネットで事前予約したうえで、1点につき1,000円の処理券を購入して貼付する仕組みです(松戸市「粗大ごみ」、2026年7月4日確認)。
リサイクルセンターへ自分で持ち込む場合は、1キログラムあたり17.6円で計算され、20キログラム未満は一律352円です。
自分で運び出せない荷物がある場合、松戸市シルバー人材センターなどの搬出代行サービスを利用できます。
柏市・流山市・市川市・船橋市・我孫子市・野田市・鎌ケ谷市も、それぞれ受付窓口・料金体系・空き家関連の補助制度が異なります。
実家じまいの相談先として、各市には次のような空き家関連の窓口があります。
市 | 空き家の相談窓口 | 空き家バンク |
|---|---|---|
松戸市 | 住宅政策課 空家活用推進室(047-366-7366) | 個別相談で対応 |
流山市 | 建築住宅課 企画・住宅室(04-7150-6088) | なし(別制度で案内) |
市川市 | 街づくり部 空家対策課(047-712-6333) | 活用マッチングサービスあり |
船橋市 | 市民安全推進課(047-436-3113) | 検討段階(未運用) |
我孫子市 | 宅建協会東葛支部我孫子地区の無料不動産相談(毎月第2金曜) | あり(全国版に掲載) |
野田市 | 市民生活部 市民生活課(04-7123-1083) | あり |
鎌ケ谷市 | 建築士会・宅建協会・司法書士会との協定相談 | あり |
柏市の空き家相談員制度については、柏市の実家、空き家相談員・空き家バンクの活かし方で詳しく紹介しています。
各市の補助金額や解体助成の詳細まで横断的にまとめた一覧は、東葛エリアの空き家、市ごとの補助金・解体助成・相談窓口まとめで確認できます。
実家じまい全体の費用と進め方の基本は、実家じまいは何から始める?費用と進め方の全体像で整理しています。
松戸の古い実家に価値が残っているかどうかで悩んでいる場合は、松戸の親の家、古くても価値はあるのかもあわせて参考にしてください。
今すぐ決めなくていいこと
実家じまいを進めるうえで、今すぐ決めなくていいことも整理しておきます。
- 荷物をすべて片付け終えること
- 解体するかどうか
- 売る・貸す・管理・保留のどれにするか
- 遺品整理業者や解体業者を今日中に決めること
- 家族全員の結論を先に出すこと
これらは、順番に整理していけばよいことであり、今日この場で決める必要はありません。
売る・貸す・管理・保留をどう考えるか
実家じまいの出口は、売却だけではありません。
売る・貸す・管理を続ける・当面は保留するという4つの選択肢を並べて考えることが現実的です。
選択肢 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
売る | 維持コストや管理の手間を減らしたい場合 | 片付け・名義・相続登記の状況によって進め方が変わる |
貸す | 建物の状態が良く、収益化を検討したい場合 | 賃貸ニーズに合わせた修繕コストがかかる場合がある |
管理を続ける | まだ売る・貸す判断がつかない場合 | 管理不全空家に該当すると行政指導の対象になり得る |
保留する | 家族の意見がまとまっていない場合 | 放置期間が長いほど、片付け・修繕の負担が増えやすい |
2023年の空家法改正で新設された「管理不全空家等」は、特定空家になる前の段階でも市区町村が指導・勧告の対象にできる制度です(国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について」、2026年7月4日確認)。
勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例が外れる場合があるため、保留するにしても管理の状態には注意が必要です。
ただし、これは「今すぐ売らないと危険」という意味ではなく、管理を続ける場合に気に留めておきたい制度として理解してください。
家族に共有するなら、この3点だけ
家族に実家じまいの話を共有するときは、次の3点だけをそろえておけば十分です。
- 片付け・遺品整理・解体は、同時に終わらせる必要がないこと
- 市によって粗大ごみや補助金のルールが違うため、実家がある市の情報を確認する必要があること
- 売る・貸す・管理・保留は、片付けが終わっていない段階でも並べて考えられること
この3点があれば、家族の誰かを責めることなく、次に何を確認すべきかを共有できます。
このような状態でも相談できます
次のような状態でも、実家じまいの進め方について相談できます。
- 片付けが終わっていない
- 遺品整理業者も解体業者も決めていない
- 相続登記が済んでいない
- 家族にまだ詳しく話していない
- 売る・貸す・管理・保留のどれにするか決めていない
- 東葛エリアの制度がよくわからず調べきれていない
片付けや解体を先に終わらせる必要はなく、今の状態のまま状況整理から相談を始められます。
相談前チェックリスト
相談前に、次の項目を確認しておくと話がスムーズです。
- 実家の所在地(松戸・柏・流山・市川・船橋・我孫子・野田・鎌ケ谷など)
- 戸建て、マンション、土地などの種類
- 名義が誰になっているか
- 今の建物の使用状況(誰かが住んでいる、空き家になっている等)
- 片付けの進み具合(未着手、一部完了、ほぼ完了など)
- 遺品整理・解体業者への依頼状況
- 家族・親族で話している内容
- 売る・貸す・管理・保留のうち、気になっている方向性
まとめ
東葛エリアの実家じまいは、片付け・遺品整理・解体という3つの作業がそれぞれ別の窓口・別の許可にまたがるため、全体像が見えにくくなりがちです。
市によって粗大ごみの出し方や補助金制度が異なる点も、見落とされやすい盲点です。
ただし、これらをすべて終えてから相談する必要はありません。
今の状態のまま、進め方や許可の確認方法だけを先に整理することもできます。
売る・貸す・管理・保留は、片付けが完了していない段階でも並べて検討できます。
片付け・解体を全部終わらせなくても、今の状態のまま相談できるかを確認する。
今すぐ売る必要はありません。
まずは30秒で、親の家の状況を整理してみませんか。
片付け前、相続前、家族未相談でも大丈夫です。
松戸・東葛の親の家これから相談室では、東葛エリアの実家じまいについて、片付け・遺品整理・解体が終わっていない状態でも相談を受け付けています。
ほかの状況別ガイドは、親の家これから相談室 ガイド一覧からご覧いただけます。
家族に共有するなら、この3点だけ
この記事の要点は、次の3つです。
- いきなり売るかどうかを決める必要はない
- 片付け・相続・管理の順番を先に整理する
- 家族で話す前に、現状と選択肢をそろえると進めやすい
相談前に確認しておくとよいこと
よくある質問
Q.片付けが終わっていなくても、実家じまいの相談はできますか?
Q.遺品整理業者を選ぶとき、何を確認すればよいですか?
Q.解体してから相談したほうがよいですか?
Q.相続登記が終わっていなくても実家じまいは進められますか?
Q.東葛エリアの市によって手続きは違いますか?
このような状態でも相談できます
運営について
親の家これから相談室は、株式会社ホームセレクションが運営しています。 親の家、実家、空き家について、売る前の状況整理からご相談いただけます。 ご相談内容に応じて、必要な専門家や連携先と一緒に整理します。
宅地建物取引業免許:東京都知事免許(5)第79988号
運営会社情報を見る松戸・東葛の親の家のことを、窓口で相談できます。
地域ごとの相場感、片付け前の状態、家族で話す前の確認点まで、売る前の状況整理から相談できます。
松戸・東葛の窓口に相談する売却前提なし。相談だけでも大丈夫です。
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